“なぞなぞです。「氷が解けたら何になるでしょうか?」”
2017年5月30日
唐突で恐縮ですがなぞなぞです。「氷が解けたら何になるでしょうか?」
自然の豊かな環境で暮らしていると、草花や木々がせわしそうにその姿を変えてゆく様を日々目にすることが、暮らしに彩りを与えてくれていることを実感します。
世界が多様な色合いの緑に染まり始め、草木が存在を競うように色とりどりの花を咲かせ、万華鏡を覗いているかのように色の組み合わせが絶えず変化する、日本の四季はとても美しく、そして暴力的です。
流れゆく四季のうつろいをそのように感じるのは、闘病生活が続いたあるご家族のお一人が
「残された時間を否応なく自覚させられる四季の中での暮らしはつらい。四季の無い国に行って時間が止まっている感覚の中で暮らしたい。」
と話されたことがきっかけです。
それまで認識していた自然による暴力とは、自然災害などの危険性を感じるものだけでしたが、普段美しく良いものと信じていた事象が人を傷付けている場面を目の当たりにして戸惑ったことを、今でも思い出します。
見たり、嗅いだり、触ったり、人それぞれの感覚で美しい自然をありのままに楽しむ人々を見かけるたびに、この平和な瞬間ができるだけ永く続く方法を思料するのですが、只々非力さを自覚するのみです。
ちなみに冒頭のなぞなぞは、大変興味深く読ませていただいた本(※)の著者が好きななぞなぞとして書かれていたものです。
曰く「物理的には、水になるのだが、ここは、春になると答えてほしい。」とのことでした。※原田國男著「裁判の非情と人情」(岩波新書)
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