”トランプ大統領と高齢ドライバー”
2017年3月10日
米国トランプ大統領の動向が日夜話題になっています。
マスメディアが分析して発表したデータ上は、大統領になるのはヒラリー・クリントン氏のはずでしたが結果は違っていました。
日本でもマスメディアの印象操作を疑いたくなるような報道があります。
特に具体的なデータを用いている場合は説得力が高まったような気になりますが、自ら調べてみるとおかしなことに気が付くことも少なくありません。
最近では「高齢ドライバーの自動車事故が増加している」かのような報道もその一つです。
警察庁の平成27年運転免許保有者統計を確認すると、過去3年の75歳以上の事故(第一当事者/事故当事者のうち最も過失の重い者の数)は減少しています。
また75歳以上の免許証保有者数が約478万人に対し事故件数は33,547件、24歳以下の免許証保有者数が約574万人に対し事故件数は72,959件と、圧倒的に若年層の事故の方が絶対数も頻度も多いのですが、最近の報道は高齢ドライバーの事故に対して過剰にスポットを当てている印象を受けますし、その報道姿勢が根本的な問題の解決を妨げているように思えてなりません。
トランプ大統領のように、気に入らない報道は嘘の報道だと決めつけてしまうのはナイーブな行動のように思いますが、日本でもあふれ続けるニュースへの対策やリテラシーを常に意識しなければならない時代になってしまったことは、(様々な意見を苦もなく集められるということが素晴らしいことだとしても)いささかしんどいなぁと感じた次第です。
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