オーナー様向け!今さら人に聞けないリニューアルの極意 Q&A

2015年12月8日

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 角田 誠(つのだ まこと)

    • 株式会社第一店装 代表取締役
    • (電話044-222-3913 URL  http://www.dai1-t.com/)
    • 日本商業施設学会会員
    • 商業施設士
    • 一級建築士
    • 武蔵工業大学卒業
    • 商業施設の企画、設計、施工にて、「ベーカリーの店づくり」数百店に携わる。
    • 「江東区魅力ある個店づくり」「熱海市商工会議所店舗診断」制度などに派遣される。
    • (協)日本店装チェーン理事
    • 神奈川県ラグビー協会書記長などの団体役員として活躍中。
    • 成功するパン屋・ベーカリー開業WEB http://www.bakery-shop.jp/ 主宰
   

 

Q、店舗リニューアルを検討したいのですが、注意するポイントを教えてください。
A、店舗リニューアルの成功のポイントは、お客様の視点で客観的にお店を見直すことが大切です。
しかし、いつも見なれた、働きなれた空間ですので、なかなか客観的な視点でお店を見なおすことは容易ではありません。「自分のお店を写真撮影してみる」ことをお勧めします。そして、写真を紙にプリントして、お店とは別の場所で見直すことがより効果的です。

 

Q、リニューアルするタイミングについて教えてください。
A、「店舗改善」を実行しても容易に解決できない問題が発生してくる場合があります。
  ●売上(来店客数)の自然減がとまらない。
  ●有力なライバル店の出店がわかった。
  ●売場に、キズやとれない汚れなどが発生し、フレッシュ感が損なわれた。
  ●経年劣化により、メンテナンスコストが増加している。
  ●厨房機器の入れ替えを計画。
  ●売場スペースの客動線、作業動線の混乱など現状店舗での改善に限界がある。
  ●販売促進の戦略上、新しい設備が必要になった。
  ●連続した休みが取れずに、大規模修繕が滞っている。

以上の条件に、3つ以上当てはまる場合は、リニューアルを検討すべきタイミングといえます。
リニューアルは、店舗改善の延長線上にあるもので、けして店舗のハード面の大修繕作業ではありません。製品開発、陳列の工夫、販売促進活動、接客改善などの社員教育などのソフトの改善を含め、トータルにわたるように実行します。

 

Q、当初に予定している予算をオーバーさせないために気を付けることはありますか?
A、設計者と施工業者のコミュニケーションをよくとるようにし、想定外の追加工事を発生させないことが重要です。
また、リニューアルで何を改善したいのかを事前に的確に設計者に伝えることも重要です。
日頃から「店舗改善」意識をしっかり持つことが大切です。

 

Q、リニューアルの前に競合店の視察(ストア・コンパリゾン)をしようと思うが、そのポイントは?
A、リサーチする内容は、商品、接客、販売促進方法、レイアウト・ディスプレイ、内外装などです。
ストア・コンパリゾンする場合に気をつけたいのは、その店の長所探しを行います。
ストア・コンパリゾンは、商売繁盛の奇策を探すのではなく、自店の中の普遍的な成功法則を広げて行く観点が大切です。

Q、リニューアル工事期間中すべきことはなんですか?
A、工事期間は、多忙な日ごろではできなかったことを実行するチャンスです。
リニューアルは、ハードの大規模修繕だけではなく、ソフト部門の改善を同時に行う必要があります。
接客向上やスタッフ研修は、最も大切な項目といえます。